2023-06-03 目を瞑る ブログ 夜が人に優しいのは、弱き心と一緒に目を瞑って、世の奥底にある真実にめいっぱい怖気づいてくれるからで、そこに向こう見ずな勇気なんてものは必要がない。 寝ずに明けてしまった朝は憎く後ろ暗い。行こうか逃げようかと告げる夜を裏切ったような心持ちになる。そうして二度とは元に戻れぬと、心の臓が喚いている。 見えている空の色がどんなに違っても、それで心の表面がひりつくうちはまだマシだと思うかい? 朝になれば忘れちまうだろう。夜の果てに消えそうな君を忘れるために僕は自分と眠るだろう。